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□ 著書名         【町長選挙】
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□ ジャンル        短編集
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□ 著者             奥田 英朗
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□ 出版社      文芸春秋    2006.4.15発行       258P
            ISBN4-16-324780-7       1300円(税込)
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神経科はいい加減でいいの。

【インザプール】【空中ブランコ】に続く伊良部シリーズ第三弾です。
相変わらずこの人の本は面白いです。

今回はどこかで見た人が連打してました。
 ・球団オーナーで選手を敵に回した「ナベマン」
 ・IT長者でテレビ局を買収しようとした「アンポンマン」
 ・40歳過ぎにして抜群のスタイルをキープしている宝塚出身人気女優、白木カオル。
…どれもかなりきわどいネタであります。

しかしながら、にこのシリーズでは時事ネタは使って欲しくなかった気がします。
某IT長者なんかはあのお話どおりで行けばすごく良いことになりそうなのに、その後はとんでもないことになっちゃってますし。
数年たって読み返したら「こんなこともあったなぁ」と思い出せていいかもしれませんけれど、なんだか残念であります。
やはり、表題作の「町長選挙」が楽しかったです。
こちらは他の三篇と比べ、モデルがいないわけですが、やはりこちらのほうが面白く感じました。
人格を表現させるのにモデルがあるほうが良いとは思いますが、あからさまにならない程度にしてほしいものです。

そういえば、アンポンマンが困っていた若年性アルツハイマー。
ひらがなでない事で僕もやらかしたことがあります。頭がパソコンに支配されちゃっているのですね。
気をつけたいところです。

そういえば今回、こころなしか看護婦のマユミにもスポットがあたっていたような気がします。
意外な手当内容や、バンドについて、ちらっと出ていました。
バンドといえば彼女のバンドで作った歌「若作り」で笑ってしまいました。
密かに彼女が好きな僕としてはよかったなぁ、なんて思いましたw
 

最近悩み事の方、悩み事なんてない方、奥田英郎さんのファンの方に、におすすめです。
 

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Copyright(C) Nobuhiko Takano 2006