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□ 著書名         【イン・ザ・プール】
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□ ジャンル        短編小説
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□ 著者            奥田 英朗
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□ 出版社          文藝春秋   価格1238円(税別)
                       ISBN4-16-320900-X   2002.5.15   269ページ
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とりあえず注射打っておこうか。

時間的には【空中ブランコ】の前作にあたる本です。
例によって伊良部センセ大活躍です。
今回もそれぞれのお話の最後は必ず良い締めくくりになっているので、安心して読むことができます。

今回気になったのは水泳中毒、ケータイ中毒、心配性。
それらは自分の中にありそうです。水泳は違う運動に置き換えて、心配性はいつものことで。
特に感じたのはケータイ中毒。
僕も特定の人物とメールを送った際、相手から返事がなかなか帰ってこないとすごく心配になってしまいます。
そういえば、「コンパニオン」で出てきた女性。なんだかそーっくりな人が身近にいました。今はどうしてるか知った事じゃありませんが。
どーにもあの手の輩は苦手でして、頼むからどっか行ってクレ、とか思う訳ですが。

「精神病」とか「精神科へ通院している」と聞いただけで、世の中の人はまるで危険なもののような見かたをします。
これはまぁ、偏見という名の心の病とも言えるわけでして。
ある本で「昨今の日本では健全なココロの持ち主である人のほうが少ない。ほとんどの人が精神病の疑いがある」ってのがありました。
最近とみに病気っぽい自分としては、とても頷ける話です。
昔に比べてストレスも多いとはいえ、我々自身も弱っているのでしょうね。
心のビョウキに対しても、大人の対応をしたいものです。

映画にもなったようです。オフィシャルサイト
こんなところによると調度品にも凝っていたようです。今度見てみたいなぁ、と思いつつ。
 

精神病の疑いのある方、精神病の疑いがない方、奥田英朗さんのファンの方に、おすすめです。
 

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