「大人になって、本当によかったって思う。大人じゃないと、恋はできないから」 (江國さん)
「恋が愛に変わっても、恋のような愛をしてたい」 (辻さん)
この本は【冷静と情熱のあいだ】で共作されていた、江國香織さんと辻仁成さんとの恋愛についての対話です。
まさに人それぞれの形があると思われる恋愛についてのお二人の説が語られています。
「恋愛」ってほどの括りの話でなくても、相手を束縛するという事や、その他男女間の思いなどが興味深く読みとれます。
江國さんと辻さんのお二人の意見は重なるところもありますが、意外にも結構違うところもあります。
…なんとなくお二人の著書などを連想してみたり。
お二人とも言っておられますが、この本は「お手本」というわけではなく「こんな意見もあるんだな」って感じで読んでいくと良いみたいです。
「恋愛にお手本はない」とは言ったものですね。
僕もこの本について多くを語りません。
ところでこの本の題名、何かで見たような気がしましたが、辻さんが「ECHOES
OF YOUTH」で歌っておられる歌の題にもなっているんですね。
辻さん、作家の時は「ひとなり」音楽活動の時は「じんせい」と二つの名前を使いわけておられるそうです。
ご本人の生活は、この本を読んでいても大変だった事が伺えますが、同時にそんな彼にいろいろなところで共感を抱きました。
「ECHOES」の歌詞がふと聞いてみたくなったり。
男女の考え方って、それほどないようにも思えるし、しかし見えないところで大きな違いもあるようにも思えます。
しかし、それが恋愛というものへの考え方に繋がるかどうかはわかりませんが。
答えなんて永遠に出ないのかもしれないけど、自分なりの答えを見つけてみたいものですね。
江國さん、辻さんのどちらかがお好きな方、「恋愛ってなあに?」と思った事がある方におすすめです。