文庫本で各3冊ずつで一応全部繋がっているお話です。
ちなみに僕は見たことがないのですが,ドラマ化されたそうです。
あらすじは、本の題名通りの内容なのですが、陽子さんと正彦くんというカップルが結婚にまでこぎ着けて、ふたりが新婚生活を始めて一年が経過するあたりまでを描いたリアリティあふれるフィクションです。
お互いの家族との折り合い,結婚式,新婚旅行,新婚生活,と数多の困難(?)をくぐり抜ける様をおもしろおかしく描いてあります。
所々のエピソードは新井素子さん自身が経験した出来事も盛り込まれているそうです。
道理でリアリティがあるわけですね。
【おしまいの日】とうってかわって「笑える」明るい小説です。ホントに同じ著者なのかと疑ってしまうくらいです。
突然ですけど、8月の誕生石って知っていらっしゃいますか?
「結婚物語」の中に「誰も知らないペリドット」という章があるのですが、ここで8月生まれの陽子さんは正彦くんにマリッジリングを買ってもらって初めて自分の誕生石を知る、という話がありました。
僕もご多分にもれず、この本を読んで8月の誕生石が「ペリドット」と「紅瑪瑙石(サードニクス)」だということを初めて知りました。
前にペリドットを何かの雑誌で見た時、けっこう綺麗だったので覚えていたのですが、まさかいづれかの月の誕生石だとは思いもしませんでした。
何かの役に立つかなってずっと覚えていたのですが、僕の場合は結婚相手は7月生まれで誕生石が著名なルビーだったので,残念ながらその記憶は役に立ちませんでした・・・
宝石屋さんとかで,4月はダイヤモンドで…、とかって広告が出ていたりするのに確かに8月のは…ってあまり見かけないような気がしますよね。
8月生まれの自分の知人も、作中に出てくる陽子さんのように嘆いていました。
めでたく結婚までこぎ着けた正彦くんと陽子さん、新居を探して生活を始めるのですが、自分では「常識」って思ってきたことが,生活様式の違う相方にとっては「非常識」に思われたりとか,という状況がうまく描かれています。
今まで育ってきた実家などの影響でしょうか。
付き合っている時にはわからないけど、いざふたりで生活を始めてみたらお互いで「おいおい、そりゃ違うぞぉ」って思う事ってありますよね。
自分の固定観念では「これは…」と思ってみても相手にとっては当たり前の平然とした常識だったりするんですね。
最近ではお互いの「違うこと」も出きった感がありますが、まだまだ我が家でも時々勃発する問題です。
この本、自分の友人から「おもしろいよ」って紹介してもらった本です。
初めて読んだ感想が「結婚ってたいへんだねぇ」だったのですが、あの頃はよもや自分が結婚して平和(?)に新婚生活を過ごしながら、この本をおもしろく読み直しているなどとは想像もつきませんでした。
また、自分たちの結婚に至るまでの経緯と、この作中の正彦くんと陽子さんの結婚に至るまでの経緯を見比べたら、おもしろかったです。
ご結婚の予定がある方、ご結婚後の方、新井素子さんのファンの方に、おすすめです。