日本語は、わたしにとって、とても難しい。
川上さんのエッセイです。
【ゆっくりとさよならをとなえる】というのがありましたが、今回は「場所」にこだわったお話が集められています。
それぞれのエッセイの表題がすべて具体的地名になっています。(冒頭と最後は除きますが)
これは日経新聞の日曜日の芸術・教養欄にて連載されていたようです。
現在の日経の某連続小説が気になって気になっていっそ日経を我が家でも購読しようかと思ったり思わなかったり。
まぁ、それはともかく。
あとがきを読んで初めて気付いたのですが、そういわれてみたら、今までの川上さんのお話では舞台があまり明らかにされてないことが多かったです。
具体的などこか、という明記がないのです。
童話風、リアリティがない、とかいうお話はこのあたりからでてきているような気もしました。
そのことについて、「固定されてしまうことが怖かった」と、書いておられました。
また、川上さんご自身に生活についていろいろ書かれています。
前職については何かのページで見かけて知っておりましたが、旧姓や、お子さんの年齢など初めて知ってしまいました。
(こういうのは知らなくてもいいと思いつつも「へぇ」と思いました)
相変わらずの川上流といいますか、この人のセンスは好きだなぁ、と思います。
ちなみに僕もたまに「やさぐれる」のですが、彼女があんなことを言っているのを見ると、ちょっとやさぐれるのは控えようかと思ってみたりしたのでした。
また、季節による食べ物への考え方などが面白かったです。豆について書かれていました。
そういえばスーパーで買い物をするときはそんなことは考えないなぁ、と関心するのでした。
エッセイが好きな方、川上弘実さんのファンの方に、おすすめです。(それ以外の方にはおすすめしません)