ここには死がない。
金原ひとみさんの二作目です。
主人公のキャバクラ嬢、アヤの語りで進みます。
変なルームメイトの男がいて、アヤが村野さんなる男性と結婚して…と書きだしたらもう支離滅裂になりそうなので、内容について解説を入れるのはやめておきます。
設定上の年齢では僕より若いアヤ。冒頭でうるさいので子供がイヤだ、みたいな所は割と頷けたのですが、彼女のその他に関してはさっぱり理解できませんでした。
登場人物達もちょっと(いや、ずいぶん)おかしい人ばかり。
【蛇にピアス】は割と面白かったと思う自分でしたが、これはどうにもダメでした。
どうにもこうにも、猥雑すぎます。
きわどいというレベルではなく、自分としては嫌悪の部類に入る表現が多く、何度か読むのを挫折しそうになりました。
動物虐殺(なんて生ぬるいもんじゃありませんが)のあたりで、真剣にイヤな感じがしました。
ところで、読み終わってから気付いたのですが、表紙が怖いです。
買う時にはちっとも気付きませんでした。
この本、残念ながら、普通の方には、お薦めできません。
僕は、大抵の本はハズレであっても、しばらくしたら良く見えてくるかな、だなんて本棚に収められているものですが、この本はすぐ古本屋に持って行きそうです。
彼女は村上龍さんに影響を受け、また村上龍さんも彼女を絶賛されているらしいですが、どうにもこうにも、僕の理解の範疇を超えているようです。
これから彼女は面白い話を書いてくれるようになるのでしょうか。
死に方を求めている方、猥雑な本でも平気な方、なにかと話題の金原ひとみさんの本を読んでみたい方、おすすめです。