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□ 著書名         【すきまのおともだちたち】
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□ ジャンル        童話
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□ 著者            江國香織
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□ 出版社          白泉社   価格1260円(税込)
                       ISBN4-592-75010-1 2005.6.8 145ページ
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過去の思い出って寂しいのね

江國さんの絵本調のお話です。
「すきま」に落ちてしまった主人公が「おんなのこ」と仲良くなります。
【ホテルカクタス】をなんとなく思い出しました。

現実世界で小さな女の子の相手は存外に疲れる事である事を知ったので、「おんなのこ」ではなく、「お皿」と一緒に遊びたい、と思いました。
しかし、お皿が割れてしまうシーンでは、かなりドキドキしてしまいました。
「物理的な損壊=死」かと思いましたが、そうでもなかったようで一安心。

暴走族ならぬ妄想族の僕もよく「すきま」に落ちる事がありますが(主に会議中など退屈なとき)、ここまでの世界は展開されていませんでした。
自動車を運転してくるお皿なんて想像はそうそうできません。
さすがは江國さん、などと思うのです。

このお話(というか「おんなのこ」が)、どっかで見たなぁ、と思っていたら【おさんぽ】に登場してますね。
僕はちょうど書き下ろしが付録でついていたMOE本誌を買ってました。
せっかくなので引っ張り出してきて読み返してきました。
ちょうど「お皿」がやってくるあたりだったのですね。
 

「すきま」に落ちたことがある方、現実的な方、江國香織さんのファンの方に、おすすめです。
 

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Copyright(C) Nobuhiko Takano 2005