かつて学研から出版されていた「高２Ｖ進学コース」に連載されていたものをまとめたものだそうです。
僕は残念ながらリアルタイムで読んでいたわけではなく、文庫になってから手に取ったのですが…。
藤本ひとみさんと担当の佐藤さんなるお二人の掛け合いで、非常に解りやすく歴史上の人物について読むことができます。
読者のターゲットが低めの設定だからか、小難しい書き方はされていません。
各人物のエピソードなどを面白おかしく、藤本さんのアツい口語調で描いてあります。
正直な話、所々著書の主観からか、微妙な描かれ方をしてある箇所もあったりするのですが、別段史実に反している訳ではありませんし、許容範囲だと思います。
…などと言ってしまうと、子供向けな印象だけを受けてしまうかもしれませんが、そうバカにしたものでもなく、けっこう面白いものだと思います。
分厚くて小難しい解説本などより、よっぽど理解しやすい内容になっていると思います。
藤本ひとみさん曰く、「世界史の中には、いい男やすごい女がいっぱいいるから世界史が好き」だそうで。
たしかに歴史上の人物で魅力的な人物が多いですね。
なお、この「ミーハー英雄伝」から始まって「カジュアル英雄伝」、「ラディカル英雄伝」と３冊続いています。
「ミーハー英雄伝」では、アレクサンドロス、クレオパトラ、ネロ、シャルル・マーニュ、ウィリアム、ジャンヌダルク、ユスティニアヌス、コルテス、クロムウェル、ナポレオン、クライヴ、ジャクソン、ルイ１４世、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
「カジュアル英雄伝」では、コロンブス、ピョートル大帝、ハンニバル、エリザベス１世、フリードリヒ大王、アンリ４世､ウィリアム３世、ミケランジェロ、マリーアントワネット、ルクレツィア、キッド、シェークスピア。
「ラディカル英雄伝」では、リンカーン、ガリレオ、クック、シュリーマン、オクタヴィアヌス、ショパン、イヴァン、モーツァルト、織田信長、紫式部、天草四郎、カスター将軍、トルストイ。
…の各キャラクターを取り扱っています。
この人物達の羅列を見て、「この人、どんな人だったけ？」と思われたりした方は、まずはこの本を手に取ってみられる事をおすすめします。
歴史好きの方、世界史の英雄達について簡単に理解したい方、藤本ひとみさんが好きな方におすすめです。