下りるために登るんさ。
かの日航機事故を背景にしたお話です。
日航機事故が起きたとき、僕はまだ8歳。
テレビで連日のように放送していたのと、家族が心配そうに見ていたのを覚えています。
お話の舞台は新聞社。
主人公は日航機事故の全権デスクを任された新聞記者の悠木。
読みどころは社内での男社会の確執と悠木自身の家庭などにおける立場、でしょうか。
悠木も家庭には子供がおり、その子とのやりとりも大変そうでした。
僕は父親になることはまだないと思うのでちょっと想像もつきませんが、子供に対するというのはなかなか大変のようです。
仕事では一体誰が味方で誰が敵なのか、という話に始終しがちですが、この本を読んでいてそもそも敵味方なんて関係ないのだ、と思いました。
新聞社ってのはホントに大変なのですね。
ここまでドロドロとはしてないとは思いますが、マスコミと呼んでも差し支えない所に務めておられる人によると、やっぱいろいろあるみたいです。
【御巣鷹の謎を追う】という本も出ています。
このお話でもありましたが、現場確定が遅れた理由や救助活動における謎の追求の内容となっています。
実に科学的に分析されていますが、謎が多数残されています。
またこのお話、先日NHKにてドラマ化されていました。一時間半の時間で前後編放送でした。
悠木が佐藤浩一さん。部長連中もなかなかよいキャスティングでした。
原作ファンだった僕としては、なかなか楽しめました。
山がお好きな方、リアルなお話が好きな方、横山秀夫さんのファンの方に、おすすめです。